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着用による健康被害、過度なエアコン設定で環境への影響はどうでしょう。クールビズ賛成!ノーネクタイ・ノージャケット浸透を!

土曜茶論:クール?ダサい? ノータイノー上着(YOMIURI ONLINE)

トラバ・コメント企画「ノータイノージャケに少しでも関心があれば打ってください!」

以下記事
土曜茶論:クール?ダサい? ノータイノー上着
訪問先から「無礼だ」 汗だくの方が失礼

 過度な冷房を抑え、温室効果ガスの削減につなげようと、1日から閣僚や官僚が「ノーネクタイ・ノー上着」で仕事を始めた。政府挙げての軽装化の呼びかけは、果たして国民に浸透するのか。今回のテーマは「ノーネクタイ・ノー上着、あなたはできますか?」。
 「今年に入って私がネクタイをしたのは数回です」。埼玉の榎本啓秀さん(44)の勤務先では、社長の発案で、すでに一昨年からノーネクタイ・ノー上着を実践している。
 初めのうちこそ取引先への訪問や来客の際にはネクタイをしていたが、やがて仕事中はノーネクタイを通すようになった。「お客さんと打ち合わせをする時、社長がノーネクタイなのに、社員がネクタイをしていてはおかしいでしょう」
 今では「汗をだらだら流している方が、お客さんに失礼と思っています」と榎本さん。だが、そう割り切ることのできる人は、まだまだ少数派のようだ。
 東京の会社社長細金彰一郎さん(59)は、軽装化の必要性を認めつつも、ノーネクタイについては「だらしないという印象がどうしてもぬぐえない」。榎本さんと同様、ノーネクタイ・ノー上着を推奨している会社に勤めていながら、「お客様に会う時、社内の公式な会議に出る時は、やはりスーツを着てネクタイを締めます」と書いてきた男性もいる。

三屋裕子さん
 元バレーボール選手の三屋裕子さん(46)が社長を務める「シャルレ」でも社員に軽装を呼びかけているが、男性の半数はスーツにネクタイ姿で出社する。「男性の服装に合わせて冷房の温度が設定されるために、女性はひざ掛けとジャケットを手放せない。そんな不条理を少しでも解消するためにも、政府の試みに期待しています」。そう語る三屋さんだが、同時に「長年の慣習を変えさせることの難しさ」も実感している。
 東京の山下みどりさん(48)は昨夏、猛暑の中を訪ねてきた銀行員に「上着を脱いでは」と勧めてみた。しかし、その銀行員は「別のお宅に上着を脱いで訪問したら、『無礼だ』とどなられました」と話し、汗びっしょりの上着を脱ごうとしなかった。「軽装化を進めるには、周囲の意識改革も必要です」

出石尚三さん 
 服飾評論家の出石尚三さん(60)によると、ビジネスマンの服装を巡っては、「威厳」と「快適性」という相反する二つの要素のバランスが、時代とともに変わってきた。冷房がなかった戦前は、威厳を損なっても開襟シャツを着るという選択が当たり前だったが、戦後、エアコンの普及に伴い、夏でもネクタイをきちんと締めるスタイルが定着したという。
 「とは言え、基本的に男たちは服装に関して保守的です。政治家が音頭を取るだけでは変わらない」。出石さんはそう指摘し、次のように提案する。「ビジネスマンのあこがれの人、例えば100億稼いで長者番付の1位になったサラリーマンに協力を求めて、ファッションリーダーになってもらったらどうでしょうか」

林望さん
 スーツの母国、英国で研究生活を送った経験がある作家の林望さん(56)は、日本での暮らしも折り目正しい“英国流”かと思いきや、「夏はネクタイをしません。開襟シャツにコットンパンツで過ごしています」。それどころか「日本人が英国人と同じ服装をするのは間違い」とまで言う。
 ロンドンの8月の平均気温は約17度で、東京より約10度も低い。スーツは夏場も比較的涼しい英国で定着した服装であり、そもそも日本の暑い夏には適していない、というのが林さんの主張なのだ。
 だから今回の軽装化の取り組みについても「スーツをベースに考えてはダメ」とクギを刺す。「上着やネクタイを一緒に着用するように作られているスーツから、その二つだけをなくしたら、みっともないことこのうえない」。それならいっそ、フィリピンなどの暑い国の正装に学び、日本流の夏服を新たに考案してみては――林さんはそう提言する。

羽田孜さん
 1979年の第2次石油危機で政府が国民に着用を呼びかけた半袖上着の「省エネルック」。「カッコ悪い」と不評を買いながらも、毎年夏にこの服を着続けている元首相の羽田孜さん(69)には、「今度は軽装化の呼びかけが功を奏するだろう」との思いがある。5、6年前から、「省エネルックはどこで手に入りますか」という問い合わせが入るようになったからだ。
 「環境問題に対する国民の意識が、石油危機の時代とは比較にならないほど高まっていることを実感します」。四半世紀に及ぶ“孤軍奮闘”の確かな成果をかみしめつつ、元首相は「総理が貫けば定着するよ」と小泉首相にエールを送る。(2005年6月4日 読売新聞)
以上 YOMIURI ON-LINE 引用
http://www.yomiuri.co.jp/features/salon/fe_sa_05060401.htm