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着用による健康被害、過度なエアコン設定で環境への影響はどうでしょう。クールビズ賛成!ノーネクタイ・ノージャケット浸透を!

軽装で登場した市長を見直した(SENKI)

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軽装で登場した市長を見直した(SENKI)

以下引用

 私が勤める川崎市役所では、3年前から「夏の軽装」が奨励されている。夏には「ノーネクタイ・ノー上着など軽装で勤務するように」との事務連絡が回ってきて、私は最初ちょっと違和感を持った。夏以外の季節はネクタイ・スーツ姿でないとダメ、と逆に強調されているような気がしたからだ。  

 役所というのは多種多様な『現場』の集合体だ。はじめからスーツなどと全く関係ない職場も多い。消防・水道・清掃・土木などの現場事務所では、事務職員でも男女を問わず防災服や作業着で勤務する。福祉関係の部署では、来客の服装に合わせてカジュアル・ウェアで通す職員が多い。区役所の窓口でも、真夏にスーツなど着ていれば「クーラーがきいたところで偉そうにしている」とお客さんに叱られるので、もともと夏場は軽装が常識だ。  

 そんな「現場」ばかりを経験していた私が、「本庁(いわば本社)」勤務になったのは2001年の春。各方面に公共事業への協力依頼をして回る担当となり、営業マンよろしく誰にでも頭を下げる毎日になった。対外交渉の場面でスーツを着るのは、仕事と割り切れば抵抗感も少なかった。  

 びっくりしたのは、役所内部でもスーツを着ていなくてはならない場面が「本庁」にはやたらと多いことだった。 市で3番目にエライ「収入役」の部屋に書類を持っていくとき、上着を着ていなかった私は「収入役室副主幹」という人から「上着・徽章はどうしました」と低い声でスゴまれた。複数の部局にまたがる会議が行われるときも、出席者は全員スーツ着用。市議会議員に突然よびつけられて仕事の説明をさせられることもあるため、本庁ではいつでもパッと背広を着て出ていける用意が必要だった。  

 「内輪でもスーツ」の慣例をバカバカしいと意識もしなくなった頃、選挙によって市長が交替した。新市長は就任後、最初の夏が近づくと職員に「夏場の軽装」を推奨する方針を明らかにした。 役所の建物にも、市民が出入りする場所には張り紙で「省エネのため6月23日から9月23日までの間、職員はネクタイ・上着を着用しないなど軽装で勤務しております」と掲示することになった。  

 不文律でしかないはずのネクタイ・スーツの慣行が、日付まで限定した文章が出ることで、逆に夏以外の季節については完全に固定されてしまうではないか。はじめはそんな違和感を感じたが、軽装にすることで省エネしようとの考えには無論大賛成だ。  

 ただいくら軽装を叫んでも、一番エライ人が一番フォーマルな場面で「軽装」してくれるのでないと定着しないよな。そう思っていたら、市長自らが職員数百人を集めた研修会の開会挨拶の場面にノータイ・ノー上着で登場した。「今日はどうしようかと思いましたが、形式より省エネのほうが大事ですので、この恰好で来ました」。この市長の政策や考え方には異論を言いたい場面も多いのだが、この時ばかりは結構エライな、と思ったものだ。  

 1年目には日常の出勤でノー上着が増える程度だったが、2年目3年目とキャンペーンを続けるうちに、職員間の会議はもちろん市会議員に呼ばれたときも、上着ばかりかネクタイもしないことが普通になってきた。今年は胸に着けるようにと「ストップ・ザ・温暖化!」というプレートが配られたりもしている。  

 では、軽装キャンペーンによって冷房の設定温度は上がったか。そうでもない気がすることも多い。ただ、残業の時間になると冷房を切るようにはなった。  

 いくらノータイでも、ワイシャツで冷房ナシの事務所に詰めているのはかなり辛い。いずれは「洋服」のワクを超える沖縄の「カリユシ・ウエア」みたいなものを普及させるなどしながら、「一番フォーマルな場面では「スーツ」という考え方を変えていくしかないのでは、と思う今日この頃だ。      

(地方公務員)

以上引用